全日本食品、POSデータ分析プラットフォームにQlikViewを採用

〜 主要食品メーカー向けに、レシートデータというビッグデータの分析基盤を提供 〜

May 31, 2015

株式会社アシスト(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚 辰男、略記:アシスト)とクリックテック・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジェイ・パウエル、略記:クリックテック)は、クリックテックの連想型高速インメモリBIプラットフォーム「QlikView®」が、全日本食品株式会社(本社:東京都足立区、代表取締役社長:平野 実、略記:全日食)が主要食品メーカー向けに提供するPOSデータ分析プラットフォームに採用されたことを発表します。

全日食は、小売主催として日本最大のボランタリーチェーン*「全日食チェーン」の本部として、約1,800の加盟店および提携チェーンへの商品の提供、各店舗の売り場商品管理と運営、経営に関わる指導や支援、POSや発注機の機器提供などを行っています。
*複数の独立小売事業者が連携/組織化し、商標使用や仕入れ、物流などを共同化して運営する形態

同社は、2010年9月に、顧客の購買履歴に応じた販売促進サービス「ZFSP(Zen-Nisshoku Frequent Shoppers Program)」をスタートさせました。ZFSPは、顧客が小売店で全日食メンバーズカードを提示するとレジで自動値引やポイント付与を受けられたり、店舗に設置されている端末にカードを差し込むと1人ひとりにカスタマイズされた特売チラシや割引クーポンが発行されるサービスで、現在全国550店舗で150万人(実稼働)の顧客に向けて展開されています。

ZFSPのデータは小売店だけでなく、全日食が主催する研究会の参加メーカーにも提供され、新商品の紹介やアンケートの実施などのダイレクトマーケティングに活用できる仕組みが構築されていますが、データ提供がCSVファイルで行われているため、メーカー側が分析に十分に活かしきれないという課題がありました。そこで、全日食は、データのみではなく分析環境を含むPOSデータ分析プラットフォームを提供するという新たな構想を樹立し、BIプラットフォームの検討を始めました。

システム要件となっていたコスト、レスポンス、使いやすさ、汎用性の4点を満たす製品を比較検討した結果、QlikViewが研究会の標準BIプラットフォームとして採用されました。QlikView採用の理由は次のとおりです。

  • 全日食メンバーズカードのレシートデータという膨大な量のビッグデータをフル活用するための分析基盤を構築することが可能な強固なプラットフォームである
  • 研究会に参加しているメーカー企業は、QlikViewの特長である連想技術により、QlikView上に展開されたレシートデータから、顧客の購買行動や同時購入品、食品業界のトレンドなどを他社商品も含めて明細レベルで分析し、現状を把握することが可能である
  • QlikViewは容易に、また短時間でデータ分析が行えるため、研究会メンバーが分析を日常的に積み重ねることができ、顧客行動の変化にすぐに気づくことができ、迅速に次のマーケティング施策を展開できる
  • 堅牢かつ詳細レベルまで設定できるセキュリティ機能を実装しており、社外ユーザーへの公開要件を満たしている
  • 全日食は、リアルタイムなデータ分析をもとにメーカーと共同での商品開発や販促企画の立案を促進でき、自社サービスの付加価値として提供していくことができる

全日食では、2014年7月より、研究会に参加している主要食品メーカー約60社向けにQlikViewを採用した分析プラットフォームを公開しており、各メーカーにおける、以下の効果を期待しています。

  • 全日食が設定した分析軸やデータをそのまま利用できるため、分析ノウハウの共有や高品質な分析が可能となる
  • 各メーカーごとに、必要に応じたレシートデータの抽出や、切り口別分析が簡単にできる操作が容易なため、データサイエンティストの人材不足を補完できる

アシストによるQlikView分析画面の開発支援、ZFSP研究会のリリースに向けたパフォーマンス調査/改善支援も功を奏し、現在では、従来のCSVデータ提供だけでは実現できなかった顧客ID付レシートデータの積極的な活用がメーカー各社により行われています。また、研究会への参加企業増加に伴い、本プラットフォームの利用企業も増大しています。

今後は、小売店とメーカーへのデータの提供に加え、全国のマーチャンダイザーやスーパーバイザーに対しても高度な分析に活用できるプラットフォームとしてQlikViewを採用することを検討しています。これに先立ち、マーケティング本部でもQlikViewの活用が進んでおり、半日かかった分析が数分で対応出来るなど「データ分析業務の効率化を実現できた」という声が寄せられています。

アシストでは、クリックテックとの強固なパートナーシップを活かして、今後も全日食におけるQlikViewプラットフォームの構築、運用をトータルに支援していきます。

【クリックテック・ジャパン株式会社およびQlik Technologies Inc.について】

クリックテック・ジャパン株式会社は、米国Qlik Technologies Inc.(NASDAQ証券コード:QLIK)の日本法人です。QlikTechは、データ・ディスカバリー(解の探索)分野のリーダーで、セルフサービス型のデータ・ビジュアライゼーションやガイデッド・アナリティックス(※)の製品やサービスを提供しています。世界各国で35,000顧客が当社製品やサービスを活用していて、散在する情報の中から意味を見出したり、データ同士の関連性を探索し、いろいろなアイディアへと繋がる洞察を得ています。米国ペンシルベニア州のラドナーに本社を構え、世界100ヶ国でビジネスを展開し、約1,700社のパートナーとともにお客様の事業を支援しています。