• 「データリテラシーに自信がある」と回答したのは、アジア太平洋地域全体では20%に達する一方、日本はわずか6%
• 日本のデータアクセスレベルはアジア太平洋地域内で最も低く、アジア太平洋地域全体で23%が「自社の全員がデータを活用する権限を持ち、データリテラシーがある」と回答する一方、日本では11%に留まる
• 日本の対象者の約半数(48%)が、「職場でデータリテラシーやデータ分析スキルにおけるトレーニングを受けていない、または不十分である」と回答
ビジュアル分析のリーダーであるQlik Technologies Inc. (本社:米国ペンシルベニア州、CEO:マイク・カポネ、以下Qlik®)は、2018年3月27日、日本を含めたアジア太平洋地域にて実施したデータリテラシーに関する調査結果を発表しました。調査により、日本におけるデータリテラシー(データの読み込み、分析、討論ができるスキル)の低さやデータ活用におけるアクセス権限が限定されていることで、ビジネスにおいてデータ主導の戦略的決断ができていない傾向が明らかになりました。「データリテラシーに自信がある」と回答したのは、インドが最高で45%、アジア太平洋地域全体では20%の一方、日本は最低の6%という結果でした。
本調査は、Qlikの独自調査として第三者機関のCensuswide社により、アジア太平洋地域5か国(日本、インド、オーストラリア、シンガポール、中国)合計5,288人(日本単独では1,061人)の様々な階層のフルタイムで働くビジネスパーソンを対象に実施されています。
データへのアクセス権限の欠如が、日本のデータリテラシー阻害要因の一つに
調査では、データアクセス権限の低さがビジネスパーソンのデータリテラシーを阻害している傾向が明らかになりました。「自社の全員がデータを活用する権限を持ち、データリテラシーがある」と回答したのは、アジア太平洋地域全体で23%に対し、日本では11%と、対象地域内で最も低い結果でした。加えて、データリテラシーを習得している日本の経営幹部以上は24%、上位管理者は14%、中間管理職または専門職は6%と、職位とデータリテラシーの高さの関連が見られました。
データリテラシーが高い人ほど、仕事のパフォーマンスも高い傾向に
日本は、アジア太平洋地域の中で比較してデータリテラシーが低い傾向がある一方、データ活用への期待は高まっています。日本の調査対象者の67%が現在の職務において「週に1度以上はデータを使用」しており、36%が「3年前と比べ、より大きなデータを活用する必要に迫られている」という結果が見られました。このように、日本のビジネスパーソンにとって、データおよびデータリテラシーの価値が認識され始めています。また、28%が「データを活用することで高い水準のパフォーマンスを出すことができた」と回答し、そのうち70%が経営幹部であることから、データリテラシーの有無がビジネスパーソンにとって、重要なスキルとなっていることもうかがえます。
従業員への権限委譲、データリテラシー強化施策が重要
日本の企業は従業員のデータリテラシー強化に向けた施策をとり、従業員がビジネス環境に適応し、競争力を維持するためのスキルを高めるよう奨励する必要があります。
日本を除くアジア太平洋地域の82%が「データリテラシー向上に時間や費用を費やしたい」と考えている一方、日本は31%と、アジア太平洋地域諸国と比べてまだ意識の遅れが見られます。しかし、過去に適切なデータリテラシートレーニングを受けたことのある対象者は、データリテラシー向上への意欲は高く、65%の回答者が「トレーニングを継続しデータリテラシーを向上させたい」と回答しました。
本調査結果について、アジア太平洋地域データリテラシー リードであるポール・マクリーンは、以下のように述べています。
「本調査の日本の結果より、ビジネスリーダーと従業員の間にアクセス可能なデータの明確な差があることが分かります。昨今、今まで以上にデータ量が増える中で、データリテラシーは読み書き能力と同様に重要になってきています。データを活用することで、意見に説得力が増し、より良い意思決定が可能となります。企業は、従業員のデータリテラシースキル向上、データアクセス権拡大といったデータリテラシー戦略を取り入れ、大きなカルチャーシフトを推進する必要に迫られています。」
クリックテック・ジャパンのカントリーマネージャーである北村 守(きたむら・まもる)は、以下のように述べています。
「日本のデータリテラシーが低いことで他国に遅れを取っているように見えますが、まだ間に合います。日本の企業は今までも適応力、想像力、先見性において評価されてきました。今こそが、新しいデータ主導型の世界においてリーダーシップをとる時です。」
Qlikによるデータリテラシー調査について
データリテラシー調査は、教育を通したデータリテラシーの向上を目的にQlikが設立した「データリテラシーイニシアチブ」の活動の一環で実施されています。Qlikは現在、製品にとらわれない教育プログラムを世界中に展開しており、組織および企業に対しスキルアップの機会を提供しています。インストラクターによるトレーニング、自己学習型のオンライントレーニングモジュール、認定(サーティフィケーション)、豊富なオンラインコンテンツおよびリソースを通じて、データアクセス、活用、分析の能力を養うことができます。
本調査に関する詳細はQlik Data Literacy Surveyアプリを使用し、ご覧いただけます。アプリでは、アジア太平洋地域のみならず米国、ヨーロッパのデータも閲覧、比較が可能です。
http://www.dataliteracy.info/application (英語)
また、以下よりクイズ形式で楽しみながらデータリテラシーのスキルを測ることができます。
http://www.dataliteracy.info/quiz (英語)
無料のデータリテラシーコースの受講については、以下をご覧ください。
http://qcc.qlik.com/course/view.php?id=279 (英語)
今回の調査実施概要について
実施企業:QlikからCensuswide社に依頼、実施
調査対象:日本、オーストラリア、シンガポール、インド、中国における、フルタイムで働くビジネスパーソン5,288人(うち日本対象者1,061人)
調査期間:2018年1月30日~2月14日
クリックテック・ジャパン株式会社およびQlik Technologies Inc.について
クリックテック・ジャパン株式会社は、米国Qlik Technologies Inc.の日本法人です。Qlik® は、ユーザー部門主導のビジネスインテリジェンス、ならびにデータ分析プラットフォームのリーディング・カンパニーです。オンプレミス型、クラウド型のポートフォリオを通じて、データの場所を問わず、顧客企業におけるレポーティング、セルフサービス型ビジュアル・アナリティクス、ガイデッド・アナリティクス、組み込みアナリティクスまで、幅広いデータ分析の要望に応えます。Qlik Sense®、QlikView®、Qlik® Cloudで様々なデータを分析することで、隠れた相関関係を探索でき、新たな洞察やアイディアが得られます。Qlikは、米国ペンシルベニア州のラドナーに本社を構え、世界100ヶ国以上でビジネスを展開し、45,000社以上のお客様にご利用いただいています。